
「やっほー ソラだよー今日はお家から」
「………」
「……」
「だ、大丈夫だよ!?」
「たしかに男のヒト入ってきたけど、特に何もなかったよ。ホントだよ」
「……変なモノもらったけど」
「いやボクも変だなーと思うよ」

「でもあれだけ変な人だから、変なのは多分当然なんだろうね」
「……」
ソラは先生にイタズラして、誰も居ない部屋でおしおきを受けていました。
でもただでやられるだけじゃないソラは自分で作ったムシ型のロボット(現在、本物の虫を見たことのある人は大人達だけです)を操り逆に先生を拘束したのです。
しかし、そこ新しい人物が入って来ました。

「い、いらしていたのですね」

「感謝していただきたいですね。こうやって拘束を解き自由にしたのですから」
入ってきたのは男性、しかしその風貌は奇妙でした。
片腕と下半身が無く。断面には人工物が埋め込まれています。
変わった推進器(あくまでソラから見て)で飛び、なにより濁った怪しげな目がこちらを、
こちらのお腹の奥の奥まで覗き込むように見ています。
「……どうして」
「まあ、ここは保健室で私の管轄、例えるなら私の体の中です。そこでなにかあったらすぐに来ますよ」
「しかし、まさかこんな事になってるとは、いやー下半身を【忘れてきた】のがホント痛いですねー」
「本当、勿体無いことをした アッハッハッハッハッ」
「あ、あのですね…!」
「大丈夫です 誰にも言いません、秘密にしましょう。3人だけの秘密です。フフフフ」

「………」
「ソラちゃん 着替え終わりましたね もう異常は無いでしょう?」
「元々あった管理装置を悪用したのですね 悪い人です」
「だ、誰なんですか?」
「ただの保健室の優しいお兄さん先生です」
「……ボク帰ります」
「まあ待ってくれませんか …渡したいモノが有るんですよ フフフフフ」

「……なんなんだろう」
「…ボクのムシロボは取られちゃった。【自作物】だからって」
「うううううううう!!」
「…はぁ」
「……トイレいこ」
「考えても理解出来るような人間じゃないね 間違いない」
ブルッ…
「ト、トイレトイレ~!」

「自宅のトイレだよ。当然誰も居ないからゆっくり出来るよ」

「……ほとんど全部脱がないとおしっこ出来ないんだよね」
「トイレは吸い込み口をするところに密着させるよ 吸い付くから端から漏れたりはしないよー」
「トイレってなんだか落ち着くね」
「………」
「…………んっ」
「…ぅうう……はうぅ…………ぅ」
チョロロロロロロ……
ブゥウウウウウン……… 機械に備え付けられたファンが回っています。
ソラのおしっこはチューブ通りタンクへそこから資源集積所に繋がってます。
全ての水分・成分は再利用されてるのです。


チョロチョロ…チョロ……

「ん…んっ……はぁ……」
「………」

「ふぁあ…あぁ…」
「……」
「……おしっこで気持良いのは普通だよね?」
…ぶるっ
「…あそこ……洗ってと…」

ジャバジャバジャバ……
「ふぁああ……」
「…さてと! あれどうにかしないとね」
「保健のセンセイから貰った 怪しげな飲み薬……」
「怪しいから!怪しすぎるから!!」